サビ残さん
さっきこんな記事と関連ツイートを読みました。
この記事の元となったボルボラ (@zairic0)さんという方はこう言っています。
職場の新人さん(といっても中途入社で私より年上)の人、仕事遅くて残業長くなるからって、タイムカードを切って更に働きづつけるの、本当にやめて欲しい。せっかくそこそこホワイトな環境であるのに、自発的に台無しにするとか何なの。
— ボルボラ (@zairic0) 2017年2月3日
「ブラック化は必ずしも経営者および管理職の人間のせいではない」という実例を目の当たりにしてしまっており、本気で消滅させたい。「帰れ」「帰らないにしてもタイムカードを切るな」と上司から先輩から全員言ってるのに聞きやしねえ。
— ボルボラ (@zairic0) 2017年2月3日
確かに残業時間が長くなると、月末に呼び出しくらって業務改善のための面談が設定されるという弊社の事情もあるにはあるのだが、これは別にサビ残を暗に推奨するためにやっていることではないし、いやもう、本当に何なのだ。
— ボルボラ (@zairic0) 2017年2月3日
ご自身や会社全体がブラック化する可能性を悲観しているようです。
この程度の事で会社がブラック化するなら元々潜在的にブラックだったのでは?という疑問があるのですがそれは置いておいてタイムカードを切って残業している方(以下サビ残さん)の心理を考察してみます。
「年上の中途採用で新人」
「(自称?)仕事が遅い」
「みんなからタイムカード切るなと言われても切る」
「残業が長くなると面談がある」
という情報が得られる。
これらから考えてサビ残さんは以下のいずれか、もしくはこれらの複合的な考えを持っているかもしれない。
1.「仕事の進捗の悪さから少しでも遅れを取り戻したい。自分が悪いのだからそのための給与は受け取れない。」
2.「業務改善のために面談に呼び出されるされるのは恥もしくは怖い。そうなるくらいならサビ残。」
3.「何かに対する抗議など何らかのメッセージの発信。」
4.「みんな同じになれ。」
という4パターンを思いついたので解説していく。
まず1.「仕事の進捗の悪さから少しでも遅れを取り戻したい。自分が悪いのだからそのための給与は受け取れない。」という考え。この考えが最も自然に思ったが上司先輩陣皆からタイムカード切るなと言われているとなると、すこし違う感じがする。
ボルボラさんの「そこそこホワイトな環境」というところから察するに社風としては全体に同質な人物が多く相対的な暴君らしき人物は居ないのだろう。
月末に業務改善の面談があるという事は逆に普段サビ残さんの業務内容を十分に把握しようとはしていないと考えられる。
業務をこなさなければならない事には変わりないので、無意識的に通常このあたりの意識がサビ残さん本人や上司先輩陣の皆さんは低いのかもしれない。
どの程度の事をやっているのかにもよるがサビ残さんとしては与えられた業務をこなす自信はあるが面談で解決できると思うほど会社を信用していないという事かもしれない。
次に2.「業務改善のために面談に呼び出されるのは恥もしくは怖い。そうなるくらいならサビ残。」という考え。この面談が普段どれだけ平然と行われているかによってこの考えを持っている可能性が大きく変わってくるが、この考えが最も強いように感じる。
中途入社で仕事がうまくいっていない。さらに業務改善のための面談が開催されるという事は無能レッテルが貼られるも同然だ。いくらホワイト寄りの寛容な企業でもどれだけうまく業務改善に持っていけるか、結果として成果を出せるかもわからない。
同じ状況なら誰しもがサビ残さんになりうるだろう。
次に3.「何かに対する抗議など何らかのメッセージの発信。」ツイートの内容を見る限りサビ残さん器用なわけでも他社員と少なくとも仲良しこよしというわけでもないだろう。周りから距離を置かれているうえ器用なわけではないとなると、会話の中で伝えきれないメッセージがあるのかもしれない。
ただし何のメッセージかボルボラさんのツイートの情報量だけからはわからない。1で書いたような本来ならそこまで悩まずこなせる業務であるという感情や周囲に対する抗議の意味もしくは会社とは関係のないところで何か問題を抱えているのかもしれない。
最後だが4.「みんな同じになれ。」というのは考え難い。上司先輩からボルボラさんが発するような圧力をかけられている上、時間にしても給与にしても損しかない。仮に他社員とうまくいっていないとしてもサビ残さんが圧力をはねのけてまでこれをする意味はない。
最も線が強いのはやはり2.「業務改善のために面談にされるのは恥もしくは怖い。そうなるくらいならサビ残。」という考えではないでしょうか。現実的には2が65%、1が30%、無意識下で3が5%くらいの感覚としておくとこの件の場合のサビ残さんへの理解が深まるのではないでしょうか。
サビ残さんガンバレ!